①インナーサーキットの外側に、外壁の下地となるバス板を施工します。
ソーラーサーキットの家で夏の暮らし。
九州・熊本の夏は、特に高温多湿で過ごしにくいという言葉をよく耳にします。人と同じように、建物も日射による熱を沢山浴びて吸収していますが、建物は暑いからといって日陰に隠れるわけにはいきません。この熱が壁の中にこもってしまったら、どうなるでしょうか。その熱は、室内側へ伝わってきます。エアコンを入れても、中々冷えない。というような現象がまさにそうです。
夏は、空気の流れをつくる。これで涼しさを感じることができます。
壁の中にこもった熱をスーっと抜いてあげましょう。この機能を持つのが、ソーラーサーキットです。具体的には、SC床下ダンパーを開放し、SC小屋裏ファンを運転させることにより、躯体内の通気が確保され、開放された空間を作り出します。インナーサーキット内は、地熱利用した冷気と排熱効果により自然な風の流れが生まれます。
二つの通気層(ダブルサーキット)で室内環境をゆるやかに調整。寝苦しい夏の夜も、じめじめした梅雨の日もさらっと快適。
ソーラーサーキット住宅では、二重の通気構造をもつダブルサーキット方式を採用。アウターサーキット(外側の通気層)は、通常外気に対して開放されており、排湿・排熱の役目を、インナーサーキット(内側の通気層)は冬には暖気の伝達、夏には排熱・排湿及び冷気の通風の役目を果たしており、年間を通して住む人にやさしい快適な住環境を提供します。
ソーラーサーキットの家で冬の暮らし。
熊本の冬は、突然やってきます。「秋の例大祭」が終わると、急に寒くなります。こないだまで夏だったのに。という言葉、聞く度にウンウンとうなずけます。
ソーラーサーキットの家を冬服で表すと、足から頭まですっぽりと温かいコートを羽織っているような状態。もし穴が開いていると、そこからピューっと冷たい風が入ってきて不快です。せっかく断熱性の高いコートを羽織っていても台無しです。この隙間を建物内でも無くすことが、断熱性能にとって重要なのです。この性能を高気密と言います。冬は、SC床下ダンパーを閉鎖し、SC小屋裏ファンの運転を停止させることにより、躯体内の通気は閉じられ、完全に閉鎖された空間を作ります。その為、冷気はアウターサーキットを通って再び外気へ逃がされ、閉じ込められた暖気は、インナーサーキットにより家全体に配熱されます。
屋根・壁・基礎をすっぽり包む。ソーラーサーキットの「外断熱」。
外断熱は、基礎から壁、屋根の上まで、断熱材ですっぽりと覆うことで、家全体を断熱する工法です。気密性も高いため家全体があたためられ、居室だけでなく小屋裏や床下まで有効に使うことができます。
例えば、家中がリビングのあたたかさで包まれる、といったイメージです。
また、支持されるもうひとつのポイントは、結露が発生しにくいということ。室内や壁内の温度差が少ないため、躯体劣化の原因となる結露が発生しにくく、家の長寿命化に貢献します。
壁断熱材工程
②断熱材の押出法ポリスチレンフォーム(3種)をバス板の上に施工していきます。
③断熱材を壁全面に隙間なく施工していきます。
④断熱材を貼り終えたら、貼り合わせた部分に黒い気密テープを貼り、気密を確保します。
⑤通気胴縁を縦に施工し、アウターサーキットを確保します。その上から、透湿防水シートをかぶせます。
⑥最後に、化粧となる外壁材(サイディング等)を施工します。
屋根断熱施工工程
①等間隔に、垂木をかけていきます。
②断熱材の押出法ポリスチレンフォーム(3種)をバス板の上に施工していきます。
③断熱材の押出法ポリスチレンフォーム(3種)を施工し、貼り終えたら、貼り合わせた部分に黒い気密テープを貼り気密を確保します。
④さらに、二層目の垂木をかけていき、アウターサーキットを確保します。その上から、構造用合板を施工します。
⑤二層目の防水を確保するため、ふたたび、アスファルトルーフィングで覆います。
⑥最後に、化粧となる屋根材(瓦・スレート等)を施工します。
ソーラーサーキットの特徴
通気部材
ソーラーサーキットの家には指定部材があります。冬は、小屋裏ファンをオフにし、床下のダンパーを閉めることで、高気密・高断熱の家になり、室内の保温性を高めています。夏は、小屋裏ファンをオンにし、床下のダンパーを開けることで、熱気や湿気を排出して、涼しい環境を生み出します。
建物を支える基礎
「外断熱・二重通気工法」では、「SCベース」と呼ばれる基礎の形式を用います。一般的な在来工法に見られる基礎と違って、太い“地中梁”と円柱の“SCポスト”が特徴です。
シロアリ対策
従来の薬剤措置とは全く違う“ターミメッシュフォームシステム”を採用。薬剤を一切使用しない、ステンレスメッシュで物理的にシロアリの侵入を防ぐ工法なので、人にも環境にもやさしい防蟻措置です。
高気密な空間
「気密」とは、密閉した気体が外部に洩れない状態のことで、この性質が高いと「高気密」だと言えます。「高気密」と「高断熱」を併用することが、室内の住みよい温熱環境を保つことにつながります。
24時間換気システム
24時間換気が義務化され、高気密な住宅では“システム換気”が主流となりました。当社では、省エネとコストの面から、“排気型集中換気システム”を採用しています。高気密な住宅だからこそ計画的な換気が活かされ、室内のエアコン等の効率も良くなります。
高性能樹脂サッシ
樹脂の熱伝導率は、アルミニウムの約1000分の1であることをご存知ですか?一般的なアルミサッシは熱を伝え易く、冬場は外気と内気との温度差で結露が生じてしまいます。断熱性・気密性・防露性・遮音性を備えた高性能樹脂サッシがこれからの窓のカタチです。